合流新党の代表選挙に立候補している泉健太衆院議員、枝野幸男衆院議員の両候補は9日、記者クラブ主催の討論会に臨みました。

 討論会は2部構成で行われ、第1部は、両候補の基本的な主張に続き、相互にテーマを選び、自身の考えを述べた上で相手の見解を問う形で進行。泉候補は「外交・安全保障」「新党が目指すもの」「選挙態勢」、枝野候補は「新型コロナウイルス対策」「経済対策」「新党が目指すもの」についてそれぞれ取り上げ、論戦を交わしました。第2部では、同クラブの企画委員が会場にいる記者を代表して候補者に質問し、両候補がそれに答えました。

 第2部ではまず、『この合流は、希望の党で分裂した民進党が戻っただけではないか』との声もあるが、何が新しいのか。セールスポイントは何なのか」との問いが投げかけられました。

 泉候補は、「信頼される野党第1党、国民の皆さまに愛される新党を作っていきたい。生活重視、国民の命と暮らしを守る政治を展開していきたい」と表明。新党のセールスポイントについては、「徹底的に開かれた政党にしていきたい。全国では数多くのNPOや市民活動が立ち上がり、クラウドファンディングも含めてそれぞれ社会正義を実現するために活動する方が増えている。あるいは、資本主義においても公益資本主義といった新しい流れもできている。いろいろな地域の声、新しい活動の流れを政党は吸収し、時代を先進的に変えていく」と力を込めました。

 枝野候補は、「政権の選択肢となり、政治に緊張感を取り戻す。長期政権が終わるタイミングに野党勢力の結集が実現したことは時代の要請だ」と強調。新党については、「この3年間の、参加される皆さんの経験、あるいは社会状況を踏まえて、綱領に『新自由主義的な方向が間違っている。それとは違う社会を作っていく』ことを明確にしており、(民進党とは)政党の立ち位置としてまったく違う」「党の体質も、それまでの歩みとまったく違う歩みを3年間、それぞれが経験した。そのいいところを一緒にする政党」だと述べました。

 第2部ではそのほか「安倍総理の辞意表明後、世論調査で内閣や自民党の支持率が上がっている状況をどう見るか」「どのような状況を新型コロナウイルスの終息と捉えるか」「若い層へのアプローチの仕方」「次期衆院選挙での野党協力のあり方」「女性議員を増やすためにどのうな取り組みを進めるか」等について質問がありました。

日本記者クラブでは恒例の揮ごう(泉候補のもの)
日本記者クラブでは恒例の揮ごう(枝野候補のもの)