福山哲郎幹事長は29日夕、国会内で定例記者会見を開催。(1)「毎月勤労統計」不正調査問題めぐる根本厚生労働大臣の責任(2)日ロ交渉(3)参院での野党第1会派――等について質問に答えました。

 「毎月勤労統計」不正調査問題での根本厚生労働大臣の責任ついて、安倍総理が同日の参院本会議で風間直樹議員の質問に対し「再発防止に全力を尽くすことで政治の責任を果たしていく。根本氏にも引き続き全力で取り組んでほしい」と罷免を否定したことには、「非常に他人事のような答弁だと感じた」と発言。報道によると同日新たに、厚労省所管の基幹統計「賃金構造基本統計」でも総務大臣に届け出た調査計画と異なる調査方法で実施し、本来は調査すべき対象を除外していたことが明らかになったことや、同日の記者会見で根本厚労大臣が特別監察委員会の外部有識者が直接聞き取りをした厚労省幹部の人数について、24日の衆参両院の閉会中審査で答弁した20人から12人に訂正したことに言及し、「当事者意識が薄過ぎ、信頼に足る大臣とは思えない。閉会中審査もやり直しではないか。実態が明らかになるほど疑惑が深まるばかりだ」と厳しく非難。「(根本厚労大臣を)罷免をして信頼に足る厚労大臣を任命し、あらためて検証に入っていただきたい」と求めました。

 日ロ交渉については、「外交交渉であり実態はよく分からず、ましてや安倍政権、特に河野外務大臣にいたっては、日本の固有の領土であるということと、ロシアはいま不法占拠しているという北方領土に対するわが国の立場についてさえ、国会でも公の場でもあまり発言されない。一方、ロシア側は交渉で何を発言したか、交渉に臨むに当たっての自分たちの考え方についてメディアを通じて世界中に発信している。例えば『第二次世界大戦の結果ロシア領になった』『北方領土という呼称を使うことについても受け入れられない』などと言われている。相手方は表でそうした発言をしている以上なかなか折れにくい状況ではないか。われわれが知りうる範囲は限られているがなかなか厳しい状況ではないかと推察する」と所感を述べました。